アンナ・フリエルはいい ― 映画『タイムライン』を見て

レンタルショップで話題の映画『タイムライン』(http://www.timeline-jp.net/)を見たが、作品自体は68点(中の下)くらいの仕上がり。音楽がよくなかった。しかし、英仏100年戦争を象徴するレディクレアを演じたアンナ・フリエル(http://www5f.biglobe.ne.jp/~ana/anna_friel.htm)が印象に残っている。アネットベニング(特に『心の旅』http://moviessearch.yahoo.co.jp/detail?ty=mv&id=7837の)ふうの知的なスマイルがよかった。主演女優のフランシスオコナー(http://www.linkclub.or.jp/~hs0905/hu/FrancesO'Connor.html)よりもはるかによかった。本人そのものは決してバカではないフランシスオコナーが軽薄に見えるくらいに、アンナフリエル...

人間が死ぬということ ― 病人を差別してはいけない

人間が死ぬということは、不思議なことだ。不治の病で10才くらいのときに死を宣告された少女でも50才、60才まで生きていることもある(あるいは「不治の病」を宣告されたからこそ、カラダに気遣うノウハウを知り(別の)病気にかからず長生きできたのかもしれない)。その10才の時同級生であった友達が30才でガンにかかって死ぬこともあれば、交通事故で突然20才で死ぬこともある。死に不馴れな友達の死の方がはるかに残酷な場合はいくらでもある。...

表参道の帰り道。

そんなことで(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=364)11月30日の火曜日は、久しぶり、青山(表参道駅)、原宿駅界隈に電車で行っていたのだが、帰りには、表参道から原宿駅(山手線で新宿、新宿から総武線で東中野)まで歩いて帰ることにした。恥ずかしながら、東京へ出てきて30年を超えるが、この道(http://map.yahoo.co.jp/pl?nl=35.39.47.904&el=139.42.39.322&la=1&fi=1&skey=%bf%c0%b5%dc%c1%b0%a3%b4%c3%fa%cc%dc&sc=3)を歩いたことなど一度もない。建築科の先生たちが、「それなら一度くらいは歩いた方がいいですよ。カラダのためにもなるし」と言い始めて、カラダのため、は余分だが、まんざらでもないな、というこ...

「自己点検・評価」の理解と誤解

昨日(10月30日:火曜日)は、財団法人専修学校教育振興会、全国学校法人立専門学校協会主催の「自己点検・評価」研修会(http://www.sgec.or.jp/sgec/2004/1105jiko.pdf)に参加してきた。東京会場は青山にある「ホテルフロラシオン青山」(http://www.floracion-aoyama.com/)。「自己点検・評価」研修会は、講師になることの方が多いので、聞き手になるといろいろなことが学べてまたまたよく勉強ができた。 講演者は3人。?東洋大学名誉教授 倉内志郎(http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-FAUTH=%91q%93%E0%8Ej%98Y&RECNO=1&HITCNT=010) ?富山情報ビジネス専門学校(http://www.bit.uraya...

年末買うものシリーズ(1) DVD&HDDレコーダー

今日は12月1日。 年末に向けて、DVD&HDDレコーダーは何を買うべきか? 以下に買う条件を挙げてみる。  1)予約録画するだけなら(決まった番組だけを録画するなら)、DVD&HDDレコーダーを買う意味はない。  2)ほとんどの人は、予約録画する暇自体がないので(いちいち新聞のテレビ欄やEPG http://e-words.jp/w/EPG.htmlで検索などしている暇はないので)、肝心の見たい番組を見逃してしまう可能性が高い。  3)だから、キーワードを指定してそれにかかわる番組を自動的に録画してくれる機能を持っているものを買う以外にはない(代表的なものにはSONYとPIONEERがある)。たとえば、「国会」とか「政治」というキーワードをあらかじめ指定しておくと、いつ行われるのかついつい忘れがちになる「予算委員会」、「党首討論」などの番組を自動的に録画してくれている。これがないと何百時...

症状報告(62) ― 特技は難病

自閉症の少年なのに、音楽を一度聴いただけでピアノで再生できる(そんなニュースを日本テレビでやっていた)。森山直太郎の『さくら』をはじめて聞いて、「スペイン語だ」と言って(お父さんに「日本語だよ」と訂正されながら)、ピアノで弾きはじめ、二度目には「僕らは … 」と歌詞付きで(知らない日本語の歌を)歌い始めた(一回しか聞いていないのに)。〈世界〉がこの子には『音』そのもののように開放されている。たいしたものだ。 そばで(まだ充分立てないで)ソファで横たえていた家内に、「あなたには(こんなふうに世界に馴染む)特技がないの?」と聞いたら、「あるわけないじゃないの」と言われたのだが、その時ふと思った。「そうだ。あなたにとっては普通の人が滅多にかからない難病にかかっているのが、特技だよ。しかも国家認定の“特技”だから、すごいよ」。「いやだよ。そんな特技」。美しい自閉症児の再生のニュースがだいなしの夫婦...

症状報告(61) ― またまたまたまた「再燃」

今、また家内の病気の「再燃」で病院にいます。やはり、私の三日間の風邪がいけなかったのか。とは言っても、別に私の風邪が家内に移ったわけではなく、私の風邪に家内が気を使いすぎたのが原因でしょう。なんともガラスのシンデレラのような状態というのが(良く言えば)、この病気の特徴です。 私の風邪もほぼ治まり今週の火曜日の午後から学校へ出た頃から例の首の後ろの下あたり(脊髄のいつものところ)が痛いと言い始め、怪しい気配がありましたが、寒さのせいもある、ということで今日まで引きずっていたところ、足に脱力感が出始め、ダラッと力が入らなくなりかけた(この症状がいつもの再燃の兆候の決定打)、とのこと。急いで、自分でタクシーを呼び、管理人さんに手伝ってもらってタクシーに乗り込み病院についたのが15:00前後(私への電話は12:30。「今から病院へ行く」とのこと)。 ただいま点滴中です。ひざから下は動くそうですが、...

風邪で3日間寝込んでいました。

2週間くらい、しつこい鼻水が出ていて、先週の金曜日の午前中には、息もできなくらいに鼻がつまりはじめ、咳の痰が切れない。そして午後には、頭がぼーっとし始めた。「こりゃ、まずい」と思い、学校をお昼で早退。薬変わりに、隣の中華料理屋(新楽園)で、特製のマーボ丼(辛子とニンニクと山椒が通常の倍入っている)をママさんに作ってもらって、それを無理矢理お腹に詰め込み、早退した。 土日は、8時間おきに抗生物質を飲みながら過ごし、月曜日の朝は、まあまあの体調。いつものように準備して、一階のエレベータホールまで降りたが、降りた途端、体中がゾクゾク震える。「やっぱりまずいな」と立ち戻った。こういったときには、私はかなり臆病で慎重になる。こじらせると大変だ。 しかし折角身につけたスーツとネクタイと靴下がもったいない。服を着て外へ出たら、もうほとんど一日仕事をしたのと同じだ。これだけ選ぶだけでもかなり神経質になるの...

校長の仕事(16) ― 「美の根源は自然の中にある」

金曜日の一時限目の授業で、「美の根源は、自然の中にある」なんてことがサブテキストに書いてある授業に出会った。WEBデザイン科の授業だった。 本当かよ? と思いながら少し聞いていたが、もうその箇所は通り過ぎていて、「美は何も高級な芸術や美術館にあるだけではなく、普段の街中のあらゆるところに潜んでいる。ちょっと君たちが注意をすればいくらでも発見できる」としごくまっとうな話に進んでいた(これは先の「自然の中にある」というテーゼと実は矛盾しているが)。 しかし、「美の根源は、自然の中にある」は気にくわない。それは、私はそう思わない、という意味で気にくわないというのではない。美とは何か、というのは美術館の“高級な”美であれ、普段の美であれ(どちらも同じ「美である」ことに変わりはない)、長い間、問われ続けてきた問いだからだ。だから当然のこと諸説紛々。「自然の中にある」なんて、単に一つの意見にすぎない。...

校長の仕事(15) ― わが学園祭を評価する

今日・明日は、わが東京工科専門学校(http://www.tera-house.ac.jp/index.html)の学園祭。車で今日都内を走っていてもたくさんの「学園祭」風景が飛び込んできた。以下は今日一日目の感想。 1)館内表示、教室案内、作品案内が杜撰 ①各階のエレベータを降りたスペースに表示板がない。だから何科のフロアなのか教室の中にはいるまでわからない。 ②さらにフロア内の教室の入り口に科や学年の表示板(案内)がない。教室の中に入って作品展示を見るまでは科、学年がわからない。 ③教室内の待機学生(作品の説明係)が貧弱。ひとりも学生のいない科がある(そちらの方が多かった)。その割に展示のない部屋にダラダラと学生がたむろしている光景を多数見た。 ④教室誘導が唯一優れていたのは3Dデザイン科(6階フロア)だったが、教室内が3D映像大画面投射を中心に構成されていたため教室内が暗く、少し排他...

デリダ追悼(1') ― 「存在論から現象学へ」(1994年):ヘーゲル・フッサール・ハイデガー・デリダ

評論家風に言えば、私は、アルジェリア生まれのユダヤ人デリダは知性化されたレヴィナス http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%82%B9 だと(今となっては)思っている。...

デリダ追悼(4) ― フォネーロゴス中心主義

デリダ思想の原型をなす言語=記号論は以下のようなものです。 たとえば、〈言葉〉、あるいは〈記号〉というものは、それでもって〈意味されるもの(シニフィエ:所記)〉と「それでもって」の「それ」にあたる〈意味するもの(シニフィアン:能記)〉とに分かれます。〈犬〉という言葉自体はほえたりはしない。赤信号の赤そのものは、止まったり、歩いたりはしない。この場合のほえない〈犬〉、止まらない〈赤〉を〈意味するもの(シニフィアン:能記)〉といい、ほえる犬や止まれという命令を〈意味されるもの(シニフィエ:所記)〉と言います(そんなに簡単な話ではないのですが、デリダさえも時々こんな説明の仕方をするので私もここではそうしておきます)。とすると、能記と所記との間には、直接の関係がない。ほえる犬そのものを〈猫〉と呼んでもかまわないし、「止まれ」は別に〈緑(青)〉でもよかった。「ほえる犬」を「犬」と呼んだり、「止まれ」...

返信: デリダ追悼(2’) ― 京都を散策するデリダ(たくさんの写真付き)

当時はまだ日本の誰も注目していなかったデリダを『声と現象』の本邦初訳(1970年:原書は1967年刊)以来追跡してきた高橋允昭(のぶあき)先生にとって、70年代後半〜80年代全体を支配する世界的なデリダ“ブーム”の中でデリダが初来日した1983年は、先生の仕事全体にとっても頂点とも言える時期だった。「これがあのデリダの紹介者の高橋允昭か」と私は彼の初講義で神々しく見上げたことがある。「脱構築(だつこうちく)」という言葉、「差延(さえん)」という言葉をどこかで聞いた人は、みんな高橋先生のこの訳業の空気の中で息を吸っている。この訳語に対してその後、異を唱える人もたくさんいたが、それもこれも(いい意味でも悪い意味でも)デリダ=高橋「現象」の中でのことにすぎない。 熱気あるふれる早稲田でのデリダ 新しい思想の発見という仕事は、いつも後からしかわからないという意味で、1970年の孤独な仕事(訳業)が...

デリダ追悼(3) ― デリダと『現代思想』

私が、デリダの論文を最初に読んだのは、『竪坑とピラミッド』というヘーゲルの記号論を論じた論文。1973年『現代思想』創刊号(青土社)に収められていた(私は当時19才)。その時の私には、デリダよりもこの青土社の『現代思想』(http://www.seidosha.co.jp/genre/siso.html)の方が衝撃的だった。 当時、私が読んでいた思想誌は、岩波の『思想』(http://www.iwanami.co.jp/shiso/)、理想社の『理想』(http://www.washin.co.jp/honya/home/s_infos/650.html)、情況出版の『情況』(http://www.arsvi.com/0m/j.htm)、筑摩書房の『展望』(http://www.chikumashobo.co.jp/company.html)あたりだったが、この青土社の『現代思想』は、すで...

デリダ追悼(2) ― 早稲田大学でのデリダ

デリダは1983年に初来日し、 10月24日:東京日仏会館『バベルの塔』 10月26日:早稲田大学文学部『私の立場』、東京日仏学院『掟の門前』 10月27日:東京大学文学部『大学の瞳=被後見人』 10月28日:福岡日仏学院『掟の門前』 10月29日〜11月1日:京都日仏学院『時間を与える』 11月2日:東北大学文学部『哲学を教えること』 と精力的に講演をし続けた。私がデリダに高橋先生と一緒に同行したのは、東京日仏会館(24日、26日)、東大(27日)、京都日仏学院(29日〜11月1日)の三箇所(もちろん母校の26日早稲田を入れれば四箇所)だったが、以下はその10月26日の早稲田大学においての質疑応答の私の質問部分に彼がこたえた部分です。その質問会場になった、人だかりの熱気あふれる早稲田大学文学部2階の会議室の風景写真を添付します。 芦田:あなたは、ヘーゲルの記号論でのル-プレザンタシオン〔...

デリダ追悼(1) ― デリダのフッサール理解について(思い出の写真付き)

デリダ(http://www.asahi.com/obituaries/update/1010/001.html)が死んだというのを(http://newsflash.nifty.com/news/tk/tk__yomiuri_20041009i513.htm)、私の大学時代(立正大学で教えていた頃)の教え子から早朝メール(先生、9日夜にデリダが亡くなりましたね。74歳。まだ若いです。膵臓がんだそうです。(仏語のソースを読んだだけなので、間違えていたらすみません)。〈脱構築〉の概念を最初に教わったのは、芦田先生の授業だったかと思います。デリダのテクストは難解でした… )が来て知った。...

心の台風が来る …

台風がやってくる。交通機関が途絶えたり、大渋滞が起こったり、小事件は絶えない。駅や空港で足止めされ、掲示板にじっと見入る人たち、水陸両用車のように走り続けようとしている車、「オレンジの河」のような渋滞路、そういった風景がテレビに映し出されるたびに思うことがある。高校生か20前後の若いカップルの、初めてのデートの日が今日の台風の日に重なり、家族に「なんでこんな台風の日に外出するのよ?」と言われながら、たしかに、と心の中では思いつつも、わけのわからない理由をつけて家を飛び出てほっとしている若者たちがきっといるに違いない。家を出るには出たが、デート先で帰る電車がない。渋滞して(あるいは通行禁止で)、“門限”が迫る。土砂降りの雨や強い風、暗闇の殺気など全く気にならないくらいに心は熱いのに、急に不良になったような罪悪感が全身を襲う。今日もどれだけの若い恋人たちが、胸騒ぎの家族脱出、胸騒ぎの帰路を体験...

症状報告(60) ― まだ良く生き延びている

ハムスターにかまれてアレルギー(=免疫異常)を起こし、即座に死ぬ人がいるくらいだから(http://www.asahi.com/national/update/0927/018.html)、私の家内(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=124)なんか、まだ良く生き延びている方だ。...

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