朝からお仕事前のDSFファイル11.289MHzの音を聴いてかっと目を開く。この世のものとは思えない音が出て、演奏会場の空気感がスピーカーの背後に一気に広がる。

11MHzのDSFファイル再生だと音を聴くというより、音が空気を連れてきて、一音、一音が肉体をもつかのようだ。音が空間を作りあげている。 「ハイレゾ」とは全く違う音だと思う。

お好みのCDを「ハイレゾ」FLACファイルで買い直している人も、結局またDSD(DSF)ファイルで買い直すことになる。コストとしては悲劇だが、これは、錯覚ではなくて、ほんとに死ぬまでに聴けてよかったというような音だ。

私もせっかくSACDを買い集めはじめたのに(通常のSACDは、2.8MHz)、DSF11MHzファイルなら、もう一度買い直してもいいくらいだと思う。FLACファイルなんてそこからみれば子供だましのような音源に過ぎない。DSF11MHzファイルはその意味では、音の神様のようなファイルなのだ。

ちなみにSACDの2.8MHz/1bitは、いわゆる「ハイレゾ」で言うとPCM96KHz/24bitレベルと同じになるが、そもそも記録方式が違うので情報「量」だけでは論じきれない。「音声信号のレベル(大小)をデジタルパルスの濃淡で表現する」(麻倉怜士)という意味では、DSDは、極めてアナログ的な、人間の耳に馴染みやすい記録方式なのです。

その上、その「濃淡」の密度が、通常(DSD2.8MHz)SACDの三倍、四倍の密度(11MHz)なのだからそりゃとてつもない再生なわけです。5.6MHzのDSFファイルくらいなら、まだUSB-DACを経由しない分(たとえネイティブDSD再生であっても)、SACDの方が音がいいような気がしますが、11MHzにまでなるとさすがにSACDは完璧に負けてしまいます。

私は、「ハイレゾ」ファイルは今後DSF11MHz(ときどき5.6MHz)以外は買わない、あとは、SACDで、と決め込んでいます。WAVファイルもFLACファイルもそこそこ買い込んできましたが、もはやゴミとなりつつあります。一度DSF11MHzの音を聴くとみんなそうなります。

DSFファイルはまだ少し高いのですが(3000円から5000円くらい)、「ハイレゾ」ファイル(FLAC,WAVファイルなどの)を今更買うのはやめた方がいいと私は思います。リニアPCM録音の限りでは、CDで充分という意味で。

たぶん次々とDSDファイル版が発売されることになるでしょうから。そこではじめて、SACDのDSD音源の意味がわかるのだと思います(SACDプレイヤーがなくても)。CDとPCM「ハイレゾ」ファイルは同族だから、DSDこそがコンサート(の空気)を代替する音源なのです。

本当の新しい技術は、「ハイレゾPCM」にあるのではなく、20年前のSACDに発したDSD音源の「ハイレゾ」化の方にあったわけです。SACDには強烈なコピーガードがかかっていましたが、DSFファイルはファイル移動やコピーできるのも"進化"の一つなわけです。

DSDなら朝も爽やかに起きられるし、コンサートに行く意味もないくらいにコンサート感が味わえます。

これからDSDファイル再生を目指す人はDSDのマーカーレス再生(DSD11MHzネイティブ再生)ができる再生機をぜひ用意してください。そうでないとわざわざ「ハイレゾ」ファイルを「買い直す」意味がありません。

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