「人生最後のクルマ」と言って三年前に買った、このV8、4.4リッターエンジンのクルマにもかなり慣れてきて、さすがに操作系の理解もほとんど終わったと思うが、このシフトノブの上の上向き〉と下向き〉ボタン、営業の誰に聞いてもまともな回答がない。
この車には、エフィシェント、スポーツ、スポーツプラスの三段階の走行モードがあるが、これ自体は大概の車に付いている、足回り、ギアチェンジタイミング、ハンドルの軽重などの一体的な走行モード選択。ゆっくり走りたいときやガンガンに走りたいときのセッティングの選択。それは、わかる。前の車にも似たようなセッティングがあった。
しかし、この上向き〉、下向き〉は、それらのどのモードでも機能する。なんとなく試してみると、上向き〉を押して積み上げるとギアチェンジのタイミングを引っ張るのはわかる。しかし過給圧も変わる。もちろん、足回りも、ハンドルの軽重も変わる。どのモードでも一瞬ガリガリに走りたいときは、シフトノブのこの上向き〉を三段階埋めれば、一気に車が加速する。エンブレもかかりやすい。
つまりこの車の走りのモードは、三段階×三モードで9種類あることになる。が、そんなもの、とても〝選択〟などできない。なにがなんだかわからなくなるからだ。スポーツプラスのモード(サーキットモード)で、このスイッチの上向き〉三段階を選択するときくらいしか不要なボタンだ(要するに命がけモード)。多分その時、燃費はリッター1キロくらいになるのでは。
このボタンのプラスモードは、ユンケル黄帝液モードなのだ。言い換えれば、この上向き、下向き〈〉ボタンは、エフィシェント、スポーツ、スポーツプラスの三段階の走行モードのどの段階を選んで走っていても、瞬時に〝ユンケル〟モードに入ることのできるボタンだということだ。
しかしいずれにしても、私はシフトノブを握る左手の調子が、コロナワクチンを打って以降今ひとつよくないので(笑)、瞬時にこの上向き〉プラスボタンを押すことができない。当分秒単位の細かなドライブモードを楽しむことができない。情けない。早く左手を治さないと、この車を買った意味がない。
※二枚目のメーターパネルの写真にもこのモードの段階を示すマークが温度表示の左に表示されている。


