2025年07月に投稿した記事一覧

『ゆきてかへらぬ』(監督 根岸吉太郎)を観た ― 中原中也の愛した女

『ゆきてかへらぬ』(2025)を観た。監督 根岸吉太郎、脚本 田中陽造。 中原中也と長谷川泰子と小林秀雄が踊るさまだけでもみていてどきどきする。 中原中也の木戸大聖は全然ありだが、小林秀雄の岡田将生はちょっと違うと思う(ただし、煙草の吸い方は似ていた)。広瀬すずは熱演していたが、さすがに長谷川泰子を演じるのは無理。 しかし、小林秀雄に向かって「私の背中曲がっていない? …支え棒なしに歩いているから、かな」と、中原中也の焼却場の煙を背にして語る、広瀬すずのセリフはぞっとするほどの迫力だった。 小林秀雄もこんな女を前にすれば奈良(志賀直哉のところ)へ逃げるだろう。『本居宣長』を書けたのは長谷川泰子のおかげかも。...

10回以上の引っ越しの中で、60年間以上、持ち付けているもの ― 京都元祖『眠眠』とその社長秘書・中井さんの絵(Spotifyポッドキャスト付き))

◎京都元祖『眠眠』とその社長秘書・中井さんの絵 この拙宅の玄関にある絵(2015年60歳になる秋に終の棲家に引っ越して以降)は、私の伝記自体みたいなものなので、その経緯を〝遺書〟として書いておきましょう。 と言っても大した意味はない。単純に、たぶん私の今の自宅にあるもののなかで、一番長く私が持ち続けている物だということだ。家内と会ったのが中学一年だから、この絵はそれより2年先にあっているということ。長い! ...

大学において、期末試験(履修認定)を第三者化する意義について(Spotifyポッドキャスト音声概要付き)

シラバスや教材や小テストなどをいくら充実させても、期末試験(単位認定権 )が担当教員の手中にある限り、それらは絶えず形骸化する。意味がない。あらゆる〝教育改革〟は、この試験管理(判定管理)を棚に上げたままでは、すべて空虚。逆にあらゆる〝教育改革〟は、どうやって試験管理するのかをはっきりさせてから進むべきだ。 ...