「マージナル大学に対して遠くとも確固たる目標をつきつける芦田氏の論考」― 『努力する人間になってはいけない ― 学校と仕事と社会の新人論』書評
芦田宏直氏の論考がついに書籍になった。様々な理由から私は芦田先生のブログや講演の書籍を待ち望んでいた。著者の論考は、大雑把に言うと、「学生に向けられた言葉」「大学関係者に向けられた言葉」「社会人全体に向けられた言葉」「機能主義批判」の4つに分けられる。本書はそれらをすべて盛り込んだ内容になっている。哲学的な難解な文体が後半になればなるほど濃厚になってくるが、その合間合間にも、哲学の門外漢にとってもはっとさせられる箇所がたくさんある。特に、学生や大学関係者、そして職場で若い人を育てる立場にある人達に読んでもらいたい。特に、「大学全入時代の学生を人材として育てる(17頁)」という困難な課題に立ち向かおうとしている大学教員にとっては、必読である。...